私たちのこと
私たちは、温暖な気候風土の瀬戸内で長年仕事をしてきた大工や小規模な工務店、設計者、研究者などが集まりつくった家づくりのグループです。メンバーが持っている経験や技術を持ち寄って共有し、瀬戸内の気候に適した小さなエネルギーで暮らすことができる心地よい家づくりをしています。
「瀬戸内気候型住宅が生まれた背景」
住宅をつくる新たな仕組みや制度により、家づくりから「つくる」回路は失われようとしています。地域の住宅を見守る技術者は働く場を失い、地域の技術を受け継ぐだけでなく、地域で住宅を維持することも困難になりつつあります。
温暖な気候の瀬戸内には、この地域に適した、ちょうど良い住まいのかたちがありました。小さなエネルギーで暮らす工夫や、永く住み継ぐことができるかたちを持っていました。そして、これらは地域で受け継がれてきた技術でつくられてきました。
全国一律の制度に振り回されることなく、地域の気候風土をいかしながら、明らかな根拠をもってお勧めできる、品質と性能を備えた住宅を、地域で考え、地域でつくり、地域で住み継いでいくこと。こんな家づくりを始めようと考えました。

「瀬戸内気候型住宅フォーラムの結成」
そこで、温暖な瀬戸内海式気候帯の属する地域で、自分たちの地域らしい家づくりに取り組んできた設計者・大工・左官・工務店など「つくり手」と、省エネルギー・構造・材料などが専門の「研究者」が集まり「瀬戸内気候型住宅フォーラム」を結成しました。
「瀬戸内気候型住宅フォーラムが目指すもの」
瀬戸内気候型住宅フォーラムは、現代の住宅とそれにかかわる独立自営の実務者が直面する課題に対処するためにつくられた組織です。
フォーラムは、これまで単独で考え行動してきた独立自営実務者が、大きな組織に組み込まれることなく、独立を保ちながら協力し合うための活動の器となるものです。
この器に自らの技術や技能を公開し、そこで生まれた新しい知識を共有しながら直面する課題に立ち向かいたいと考えています。

「瀬戸内の地域性を生かす」
瀬戸内海に面する地域は、雨が少なく温暖な瀬戸内海式気候帯に属しています。この地域では気候特性にあった「小さなエネルギー」での暮らし方があるだけでなく、家づくりに有利な様々な条件が整っています。
「地域の山で採れる木材を使う」
住宅に使う木材は、瀬戸内海を囲む山から供給されます。これら木材産地は皆、フォーラムのつくり手メンバーが永くおつきあいしてきた信頼できる産地です。山の状態も良く把握し、製材や乾燥など品質管理も適切に対応します。
「瀬戸内の花崗岩帯で採れる良質な粘土を使う」
花崗岩の地質帯にある瀬戸内海の一帯では土壁に適した良質な粘土が採れます。土壁に使う土は。左官や設計者が地域で選び、研究者と共に性能と品質を確認します。
瀬戸内気候型住宅フォーラムには、土や木の家づくりにかかわる専門家が集まり、地域での住宅のあり方を常に考え行動しています。
現在、四国・中国・九州の3つの地域を中心に家づくりを行い、各エリアの拠点となる窓口は、香川県、山口県、大分県にあります。
新築だけでなく、土と木でつくられている昔の家の改修なども得意としています。ご相談は各エリアの事務局でお受けしていますので、お気軽にお問い合わせください。
